『柳川掘割物語』(※PCでは再生できませんでした)


アニメーションで知られる高畑勲宮崎駿のコンビで製作されたドキュメンタリー映画です。知っている方も多いと思います。僕は学生時代に京都で見ました。
DVDでリリースされていることは知っていましたが、ジブリのコレクションシリーズに収められているので、そうそう廃盤にはならないだろうと、これまでは放置(?)してきましたが、最近になって、ちょっと抑えておかないとだめかなと思って、ネットショップで買いました。それがさっきメール便で届いたのです。
柳川の掘割再生の姿を追った映像ですけれど、この映画が完成された頃、僕は京都に住む大学生で、日本の公害の歴史を調べていて、このようなテーマに関心がありました。河合ブックレットに柳川市の職員で広松伝という方が書いた『河童とミミズのよみがえり』という本があって、これも繰り返し読んだ記憶があります。

最近お仕事で和雑貨店のウェブサイトを運営しているのですが、水沢の南部鉄器(盛岡の方が有名ですが、このお店では水沢の及甚というメーカーのものを売っています)や、長崎の波佐見焼、美濃和紙の張子など、伝統工芸品を扱っています。ウェブサイトでそういうものを表現するときに、色々とそれらの背景を調べてみたりするのですが、そういう中で、古くから伝わるものの大切さを再認識することが多いです。もちろん、時代とともに意味も変わってくるし、古いものが古いもののままであることは出来ないとは思うのですが、一度は見捨てられたようなものが、最近になってまた見直されるというようなことも少なくはないので、棄てたり見直したり、なんだかもったいないことを僕らはやっているよなあと思います。
(南部鉄器も、近頃鉄の成分の効力が見直されているらしいですが、最近普及しつつあるIHクッキングヒーターでは鉄瓶は使えないらしいです。)

来週東京に見に行こうと思っている木版染めの職人さんを描いたドキュメント映画『めぐる』とこの『柳川掘割物語』のDVDを見るのがささやかな楽しみです。